甲子園球場 施設・ナイター

この年1956年夏選手権大会でも最後の試合が日没となった場合、
ナイターとして続けて行うことに。

大会第1日から好試合が続いて時間がかかり、
伊那北(長野)と静岡の第3試合が薄暮となり、8回裏、伊那北の
攻撃に入るところで内野4基の照明灯が点けられる。

さらに延長に入ると、外野の2基にも灯りが、これは史上初めてのことで、
試合は延長10回、伊那北が4対1で勝っている。

現在の甲子園球場では、点灯試合になると線審が2人付き、審判6人制に。

ナイターにちなむと、2007年夏選手権大会、興南(沖縄)と文星大付(栃木)
の一戦は、試合開始が18時28分で、試合終了が20時43分。

公式記録が残る1978年以降では、開始・終了とももっとも遅い。

参考記録に、1968年、津久見(大分)6対5高岡商(富山)が延長12回で
21時27分試合終了がある。

参考記録なのは、この試合が大会第1日で、その当時は開会式の後に、
4試合が組まれていたため。

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甲子園高校野球 施設・鳴尾球場(なるおきゅうじょう)

1917年の第3回選手権大会から。全国中等学校優勝野球大会が開催された球場。

兵庫県西宮市(当時は武庫郡鳴尾村)にあった鳴尾競馬場をリニューアルし、
1916年にオープンしたもの。

グラウンドは競馬用トラックの内側にあったが、土の質が非常に悪く、
雨が降るとしばらく使うことが出来なかったほど、もともと
第2回大会まで使用した豊中グラウンドの収容力と、輸送能力の限界で
開催地を移したはずだが、観客席が仮設で、しかも競馬場ないとあって
増設もままならないのでは、押し寄せる観客を収容し切れない。

そもそも仕切っただけの仮設席だから、押し出された観客が外野に
入り込み、試合が中断することもしばしばだったという。

そこで新たに建設することになったのが、阪神甲子園大運動場。

鳴尾球場が使用されたのは、1923年の第9回大会まで。

戦後は進駐軍に接収され、接収解体後は、日本住宅公団(現在の都市再生機構)
より浜甲子園団地として開発され、現在に至る。

球場の正確な跡地ではないが、隣接地に整備された鳴尾浜公園には、
1993年に「全国中等学校優勝野球大会開催の地」という記念碑が建てられた。

施設・豊中グラウンド

第1回全国中等学校優勝野球大会が開催された1915年当時、
甲子園球場はまだ存在しておらず、大阪府豊納郡豊中村(現豊中市)にあった
豊中グラウンド開催。

1913年、阪急電鉄の前身である箕島有馬電気軌道が建設・設置したものだが、
もともと野球場ではなく、1周400メートルのトラックを持つ運動場だった。

そのため外野にフェンスはなく、ロープを張って境界線とした。

また常設の観客席もなく、木造の仮設席を設け、ネット裏には
女性専用座席もあった。

仮設スタンド上部には、よろず張りの屋根を配したという、
翌年の第2回大会も同地で開催されたが、
殺到する観客(第1回大会では5日間で5000人から1万人程度といわれる)に対し、
会場への足となる箕島有馬電鉄の輸送能力の限界から、
第3回大会からは開催地が鳴尾球場へと変更される。

1922年には宝塚球場が開設されたことで豊中グラウンドは閉鎖する。

跡地一体は現在住宅地となり、1988年には大会が70回を迎えたことを
記念し、朝日新聞社・日本高野連・豊中市によって
「高校野球メモリアルパーク」が建設されている。

2017年に豊中市が再整備し、「高校野球発祥の地記念公園」となる。

阪神園芸(はんしんえんげい)

1968年設立の阪神園芸株式会社は、兵庫県西宮市に本社を置く
阪神電鉄鉄道系列の造園会社。

阪神甲子園球場の阪神タイガース主催ゲーム、高校野球のグラウンド
整備を請け負う。

試合間、5回のインターバルで見せるグラウンド整備の手際は職人技で、
丁寧に整備された黒土のグラウンドは、ときに枯山水の庭園を想わせる。

2017年、到底開催が不可能と思われた、
セ・リーグクライマックス・シリーズが、阪神園芸の尽力で開催に
こぎつけたのは記憶に新しい。

レアなところでは、突然の雨に対して、フィールドを瞬時に特大の
シートで覆うチームワークはまるでテニス会場のウィンブルドンの様。

雨天中断、再間のために水を抜く作業は見もの。

2017年10月15日、阪神甲子園球場は雨だった。
セ・リーグクライマックスシリーズファーストステージ第2戦。

阪神タイガース対横浜DeNAのゲームが行われると決定したのは、
当日午後1時。

前日に張られたシートが外されると、見る見るうちに雨がグラウンドに
浸透していく。

定刻から遅れること約1時間。3時3分に試合開始。

雨は止むどころかますます強くなる一方。
内野が泥沼のように水浸しになる中、試合は続く。

翌日も雨の予報のため、セントラル・リーグは簡単には中止の
判断を下せなかった。

阪神タイガース先発ピッチャー・秋山拓巳選手は1回から、
マウンドで足を踏ん張ることができないと、足元の土の入れ替えを頼む。

その後も、グラウンドの違和感を訴える選手が絶えなかった。
阪神園芸グラウンドキーパーたちは、速乾性のある砂を補充します。

ぬかぬみに足を取られてプレー中選手たちが転倒することが
ありませんように。

20回近く砂を入れに行って、なんとか9回まで試合を持たせる。

「阪神園芸すごい!」

甲子園球場で観戦していた観客からSNSで、
阪神園芸グラウンドキーパーたちの仕事を賞賛します。

阪神タイガースだけでなく、横浜DeNAの選手も、
「思った以上にちゃんとスパイクが土を感じた」とコメントしている。

甲子園球場グラウンドは、濡れて光ってはいても、
見た目よりはしっかりした土になっていた。

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