夏の甲子園高校野球選手権大会優勝旗物語

初代夏甲子園選手権大会優勝旗 1915年

第1回選手権大会 京都二中~第39回選手権大会 広島商

「誰にも言わずに」天皇旗と同じ技法

初代優勝旗は、第1回選手権大会直前に朝日新聞社が
高島屋にオーダーします。

京都西陣の名人が「綾錦織り(あやにしき)」といった
技法で作りました。

このことは天皇旗と同じ技法が元となるもの。

その当時は、皇室に関することに対しては、
とっても厳しい時代でしたので、高島屋の係員が
「絶対に誰にも秘密にしていて下さいよ。
 うっかりして話すと、お互いにクビになってしまうので」と、
甲子園選手権大会関係者に強く警告を与えたとのことです。

その事実が、解き明かされたのは戦後に変わってからです。

地元の京都二中(鳥羽)が、初代王者に決まって優勝旗を
持ち帰ったとき、製作者の職人達はさぞかし嬉しかったことでしょう。

調製費は1,500円。その当時大卒の初任給が30円の時代に、
一軒家が建つと考えられている。

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2代目夏甲子園選手権大会優勝旗 1958年

第40回選手権大会 柳井~第99回選手権大会 花咲徳栄

大騒ぎの優勝旗盗難事件 つづれ織りの2代目へ

1954年、第36回選手権大会の優勝者は、中京商(中京大中京)。

その年の11月、校長室に納めてあった優勝旗が盗まれる事件が起こります。

「中京高校野球部四十五年史」を読むと、そっくりである別の旗と
取り換えられおり、警察へ届き出て大騒ぎに。

野球部員は練習どころではないといえます。
大捜索の末、85日目にひょんな事から近くにある中学校の床下から
2代目優勝旗が見つけられる。

今もって、犯人は分からないままですが、この優勝旗盗難事件以来、
優勝旗を銀行の貸し金庫に預けるというような慣例をもたらす。

そして、1958年、第40回選手権大会で優勝旗は新調されそうです。

優勝校の選手たちが金糸や生地の糸を引き抜くなどをするので、
生地が傷んだからではないでしょうか。

2代目優勝旗は、西陣織りの最高級品「つづれ織り」の技法で、
職人達が全身全霊を傾けて完成させたもの。

3代目夏甲子園選手権大会優勝旗 2018年

第100回記念大会選手権大会 ○~

ほぼ同じデザイン、次に世代へ地方大会も含めて新調

第100回記念選手権大会に合わせて、3代目の優勝旗が誕生します。

縦120センチ、横150センチで、旗竿が含まれた重さは約10キロ。

2代目と一緒のつづれ織りの方法で製作されたのです。
デザインは初代と2代目を踏襲。

「優勝」の2文字の間に鳩と月桂樹を横にした図柄が据えられ、
ラテン語の「VICTORIBUS PALMAE」(勝者に栄光あれ)が輝く。

地方大会の優勝旗も同時に新調されるのです。

記念大会ですから、56の新たな優勝旗が各々の地域へ渡ります。

「優勝」の2文字の間には、月桂樹に囲まれた太陽のデザイン。

熱戦の先に待つ覇者の印も、次の時代へと歩み始める。

甲子園優勝旗ミステリー 85日間も行方不明

全国の野球高校部員が目指す。甲子園選手権大会の優勝旗。

それぞれの旗の色から、夏の選手権大会は”深紅の優勝旗”
春の選抜大会は”紫紺の優勝旗”と言われています。

1954(昭和29)年、11月この優勝旗のめぐってのミステリーっぽい
事件が発生します。

大事件レベルの優勝旗捜査が活動!

事件となる舞台は、1954(昭和29)年夏第36回選手権大会で
優勝した、中京商(現・中京大中京/愛知)。

深紅の大優勝旗が、ある日突然飾ってある校長室から奪われ、
行方不明ということです。

これには当然のことながら、学校中が大騒ぎ。
高校野球球児からすれば大事な優勝旗を盗られては一大事です。

学校側は全生徒も集結させて校内を徹底的に捜し回ったが、
どこにも無く、校舎周辺にある山の中まで探しますが見つけ出せません。

慌てふためいた学校校長は、警察署に大優勝旗が紛失したことを相談すると、
40~50人の警察官が出動して、大事件の捜索活動が行われるが、
解決の糸はすら見つけられない有様。

数々の憶測が勝手に飛び交い、ある野球部員は家までもが捜索されてしまう。
過酷な思いをします。

年も明けて1995(昭和30)年2月、大優勝旗のミステリー事件も、
迷宮入りか、と諦めかけた頃、中京商からほんの600メートルしか
離れていない中学校の床下から、風呂敷にくるまれた、
深紅の大優勝旗が発見されます。

捜索に取り組んでから85日後のこと。

練習中でした中京商ナインもすぐに駆けつけて、深紅の大優勝旗と再会します。

これには目を真っ赤にする野球部員もいたとのことです。
この発見のニュースを聞いた全国の高校野球ファンもホッと
胸をなでおろしたが、その一方、大優勝旗を奪った犯人も目的も
結局分からないままです。

そして、こういった事件以降、大優勝旗を銀行の金庫に預かってもらう
学校が増えて、管理には注意をはらうことになります。

100回記念選手権大会で新しくなる大優勝旗は1,200万円!

この消えた大優勝旗、実は”初代”。
第1回選手権大会のあった1915(大正4)年に制作され、
1957(昭和32)年夏第39回選手権大会まで利用します。

それから後に、史上初めて47都道府県の代表校が出場した、
1958(昭和33)年夏第49回選手権大会から、”2代目”になって、
2017(平成29)年夏第99回選手権大会まで採用されます。

そして、2018(平成30)年夏甲子園高校野球選手権大会が
「第100回大会」となることを記念して、3代目の優勝旗がお披露目を。

京都の伝統西陣織りで製作された、新優勝旗のお値段、
なんとまあ1,200万円!

その価値は、球児たちの汗と涙の染み込むことによって、
より一層高く、尊くなる。

北海道・東北

青森県、岩手県、秋田県、山形県、宮城県、福島県

・優勝校
駒大苫小牧 第86回選手権大会、第87回選手権大会

・準優勝
秋田中(現・秋田)第1回選手権大会
三沢 第51回選手権大会
磐城 第53回選手権大会
仙台育英 第71回選手権大会、第97回選手権大会
東北 第85回選手権大会
駒大苫小牧 第88回選手権大会
光星学園(現・八戸学院光星)第93回、第94回選手権大会
北海 第98回選手権大会
金足農 第100回記念選手権大会

関東

茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県

・優勝
慶應普通部(現・慶應)第2回選手権大会
湘南 第31回選手権大会
法政二 第432回選手権大会
作新学園 第44回選手権大会、第98回選手権大会
習志野 第49回選手権大会、第57回選手権大会
東海大相模 第52回選手権大会、第97回選手権大会
桐蔭学園 第53回選手権大会
銚子商 第56回選手権大会
桜美林 第58回選手権大会
横浜 第62回選手権大会、第80回選手権大会
取手二 第66回選手権大会
帝京 第71回選手権大会、第77回選手権大会
桐生第一 第81回選手権大会
日大三 第83回選手権大会、第93回選手権大会
常総学院 第85回選手権大会
早稲田実 第88回選手権大会
前橋育英 第95回選手権大会
花咲徳栄 第99回選手権大会

・準優勝
慶應普通部(現・慶應)第6回選手権大会
早稲田実 第11回選手権大会、第62回選手権大会
熊谷 第33回選手権大会
法政二 第39回選手権大会
宇都宮工 第41回選手権大会
銚子商 第47回選手権大会
横浜商 第65回選手権大会
常総学院 第69回選手権大会
拓大紅陵 第74回選手権大会
春日部共栄 第75回選手権大会
東海大浦安 第82回選手権大会
東海大相模 第92回選手権大会

中部

新潟県、長野県、山梨県、静岡県、愛知県、岐阜県、三重県、富山県、石川県、福井県

・優勝
愛知一中(現・旭丘)第3回選手権大会
静岡中(現・静岡)第12回選手権大会
松本商(現・松商学園)第14回選手権大会
中京商、中京大中京 第17回、18回、19回選手権大会、第23回選手権大会、第36回選手権大会、第48回選手権大会、第91回選手権大会
岐阜商(現・県岐阜商)第22回選手権大会
四日市 第37回選手権大会

・準優勝
長野師範(廃校)第5回選手権大会
松本商(現・松商学園)第10回選手権大会
諏訪蚕糸(現・岡谷工)第16回選手権大会
岐阜商、県岐阜商 第24回選手権大会、第29回選手権大会、第38回選手権大会
島田商 第26回選手権大会
岐阜 第31回選手権大会
静岡商 第36回選手権大会、第50回選手権大会
東邦 第59回選手権大会
星陵 第77回選手権大会
常葉菊川(現・常葉大菊川)第90回選手権大会
日本文理 第91回選手権大会
三重 第96回選手権大会

近畿

滋賀県、京都府、奈良県、大阪府、和歌山県、兵庫県

・優勝
京都二中(現・鳥羽)第1回選手権大会
神戸一中(現・神戸)第5回選手権大会
関西学院 第6回選手権大会
和歌山中(現・桐蔭)第7回、第8回選手権大会
甲陽中(現・甲陽学院)第9回選手権大会
平安中、平安(現・龍谷大平安)第24回選手権大会、第33回選手権大会、第38回選手権大会
海草中(現・向陽)第25回、第26回選手権大会
浪華商、浪商(現・大体大浪商)第28回選手権大会、第43回選手権大会
芦屋 第34回選手権大会
明星 第45回選手権大会
興国 第50回選手権大会
東洋大姫路 第59回選手権大会
PL学園 第60回選手権大会、第65回選手権大会、第67回選手権大会、第69回選手権大会
箕島 第61回選手権大会
報徳学園 第63回選手権大会
天理 第68回選手権大会、第72回選手権大会
大阪桐蔭 第73回選手権大会、第90回選手権大会、第94回選手権大会、第96回選手権大会、第100回記念選手権大会
育英 第75回選手権大会
智弁和歌山 第79回選手権大会、第82回選手権大会

・準優勝
市岡中(現・市岡)第2回選手権大会
関西学園 第3回選手権大会
京都一商(現・西京)第7回選手権大会
神戸商 第8回選手権大会
和歌山中、桐蔭 第9回選手権大会、第30回選手権大会、第43回選手権大会
平安中、平安(現・龍谷大平安)第14回選手権大会、第19回選手権大会、第22回選手権大会、第79回選手権大会
海草中(現・向陽)第15回選手権大会
育英商(現・育英)第21回選手権大会
京都二中(現・鳥羽)第28回選手権大会
八尾 第34回選手権大会
PL学園 第52回選手権大会、第58回選手権大会、第66回選手権大会
京都商(現・京都学園)第63回選手権大会
京都成章 第80回選手権大会
近江 第83回選手権大会
智弁和歌山 第84回選手権大会
京都外大大西 第87回選手権大会

中国

岡山県、広島県、鳥取県、島根県、山口県

・優勝
広島商 第10回選手権大会、第15回、第16回選手権大会、第39回選手権大会、第55回選手権大会、第70回選手権大会
呉港中(現・呉港)第20回選手権大会
柳井 第40回選手権大会

・準優勝
広陵中、広陵 第13回選手権大会、第49回選手権大会、第89回選手権大会、第99回選手権大会
下関商 第25回選手権大会、第45回選手権大会
早鞆 第46回選手権大会
柳井 第54回選手権大会
防府商(現・防府商工)第56回選手権大会
広島商 第64回選手権大会
宇部商 第67回選手権大会
岡山理大府 第81回選手権大会

四国

香川県、愛媛県、徳島県、高知県

・優勝
高松商 第11回選手権大会、第13回選手権大会
松山商 第21回選手権大会、第32回選手権大会、第35回選手権大会、第51回選手権大会、第78回選手権大会
松山東 第32回選手権大会
第32回の優勝校・松山東は、1949年に松山商と統合。
1952年に分離独立しています。
そのため、松山商にも第32回の出場と優勝はカウントされます。
西条 第41回選手権大会
高知 第46回選手権大会
池田 第64回選手権大会
明徳義塾 第84回選手権大会

・準優勝
松山商 第18回選手権大会、第48回選手権大会、第68回選手権大会
鳴門 第32回選手権大会
土佐 第35回選手権大会
坂出商 第37回選手権大会
徳島商 第40回選手権大会
新居浜商 第57回選手権大会
高知商 第60回選手権大会
池田 第61回選手権大会
斉美 第86回選手権大会

九州・沖縄

福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄

・優勝
小倉中、小倉 第29回、第30回選手権大会
三池工 第47回選手権大会
津久見 第54回選手権大会
西日本短大府 第74回選手権大会
佐賀商 第76回選手権大会
佐賀北 第89回選手権大会
興南 第92回選手権大会

・準優勝
熊本工 第20回選手権大会、第23回選手権大会、第78回選手権大会
久留米商 第44回選手権大会
福岡第一 第70回選手権大会
沖縄水産 第72回、第73回選手権大会
樟南 第76回選手権大会
延岡学園 第95回選手権大会

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